日食と天岩戸伝説(歴史と旅) [歴史と旅]
29日,アフリカなどで皆既日食が観察されました。
写真は完全な日食になる直前のいわゆる「ダイヤモンドリング」です。
次は,完全な日食状態,コロナの様子が分かります。
この昼間の天体ショー,日本では「天岩戸伝説」が日食を表しているのではないかと言われています。
「天岩戸伝説」とは,その昔,アマテラス(太陽神)が弟スサノオの狼藉に怒り,天岩戸に閉じこもったところ世の中が真っ暗になってしまったので,困った神々たちは,アマテラスが岩戸から出て世の中がもとの明るさに戻るよう方策を練り,アメノウズメが奇妙に踊り(ベリーダンス風?)神々が大笑いしている声を聞きアマテラスが岩戸を少し明けて問いただしたところを他の神が外に引き出し,岩戸には注連縄を付け閉じた。結果,世の中が元の明るさに戻ったというものです。
(実際はもっといろいろな物語が挿し入れられています)
どうでしょう。日食と関連していると思いますか。
神としての権力誇示に日食を利用したものともとれますね。
余談かもしれませんが,
アマテラスは天照大神(皇祖神)です。スサノオは須佐之男命,荒ぶる神,田んぼの畔や水路を壊したりしています。スサノオの狼藉は自然界の災害を表しているのではないでしょうか。大雨や洪水などです(※)。方策を練る神々には知恵の神,力の神などいろいろな神が登場します。この伝説には日食と同時に自然災害を諸々の力を結集して解決した姿が描かれているとすれば,王家と豪族の古代合議制政治の始まりということかもしれません。
※:出雲神話の例では,ヤマタノオロチは斐伊川の氾濫を表しているともいわれています。似ています。
さらに余談となりますが,
神のみたま(御魂)には,あらみたま(荒魂)と,にぎみたま(和魂)があります。神様には荒ぶる魂(天変地異,病気,戦争...)と穏やかな魂(自然の恵み,平和...)があったのですね。神宮や大きな神社の境内には通常の和魂神社のほかに荒魂神社(荒玉神社)があります。興味のある方は,こんどじっくり探してみてください。
皆既日食、綺麗ですねー。なかなかこんな綺麗に見られないですよね。
数年後に、日本でも見られるとか!?
曇らないように、是非見せてほしいなあ。
あ、我が家神道なのでちょっと知ってる単語がたくさんありました。
興味深く読ませていただきました。
by (2006-03-31 12:32)
浦島太郎さん,こんばんは。
> あ、我が家神道なので・・・
それはお恥ずかしい限りです。
素人が失礼しました。
by MeToo (2006-04-01 00:07)